一見すると綺麗な砂浜に、無数のマイクロプラスチック*が打ち上げられていました。
拾い始めるともうキリがないほど、次々に現れます。 

ほんの一部ですがご覧ください。
原型がわかるものもありますね。面白い形。
結構カラフル。かわいくて、…恐ろしい。
手に負えず散っている海洋プラスチックを初めて目の前にして、
衝撃とも絶望ともまた別の、その時のありのままの気持ちを「標本」として留めました。

こんなご時世ですが、リアルなものを見続ける機会を持ちたいものです。

*マイクロプラスチックは5mm以下のものを指すプラスチック片です。
『wwwwwww』
高さ1〜5mm、幅1mm。スタジアムから抜けて飛んできた、人工芝でしょうか。グラウンド一面を覆っている…。そう考えると、おびただしい量の笑えない草、です。
『another 500 years』
かなり劣化しています。大きいものも徐々に崩れ、こうしてマイクロプラスチックになっていくのですね。プラスチックは最大500年くらい残るようです。​​​​​​​
『pessimistic ocean』
きよらかな川、広大な海、…のような色のプラスチック。未来の青い海や川が、まさかこのプラスチックの海になっている…なんてことにならないように。
『green characters』
まるで古代文字のようなプラ語のかけら。はたまた未来のダイイングメッセージ。
『scent …?』
芳香剤、消臭剤のかけら。せっかく回収しましたので、額縁につけて飾ったら、ほらまた芳い(臭い)ます?
『banana-ish』
このかたち、この色、もうバナナにしかみえない。ちょっと可愛いような、…可愛くて恐ろしい
『in those days』
懐かしき、BB弾。蛍光イエローなんかに透けたものを見つけた日には、大事にポケットにしまって、時にそのまま洗濯機に入れてしまってしょんぼりしていたあの頃。同じように指で一つ一つ拾って集めました。
『plamid』
四面体のこれは、ピラミッド、…いやプラミッド。未来の遺跡がこれならば、なんとも皮肉な。
『uncap』
ポイ捨てなのか、意図せず収集されなかったものか。ぎざぎざを持ったペットボトルのキャップらしき破片は、割れて削れてマイクロプラスチックになっていく。もう閉められない。
『mythical diamond』
多面体のまるで宝石のような、プラビーズ。未来においては人類最盛期の神秘的なダイアモンド、かも。
『unclothes pin』
この凹凸感は、洗濯バサミ。どこからどうして漂着したのか。あのマンションから?あのベランダから?プラって、捨てたつもりがなくても捨てられていることがあるのかもしれません。
『not correct』
小学校の丸付けみたいに、浜に丸付け…しかし、これは正しくない。
「海プラ標本」は 第2回 匿名希望展のために制作したアート作品です。 
Haruka Mitani, Yuki Yawata, Daisuke Kakinoki
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